赤ちゃんの頭の歪みを矯正するヘルメット治療。
我が家でも始めることにしました。
あまり聞き慣れないヘルメット治療ですが、気になるのはその費用ですよね。
今回は、ヘルメットの値段や治療にかかる出費についてまとめました。
また、ヘルメット治療には医療費控除が適用できるかについてもお伝えしますね。
ヘルメット治療の費用はいくらくらい?
リモルディングヘルメット治療とは
リモルディングヘルメットとは、乳幼児の頭蓋骨の歪みをRemolding(再成形)するために開発されたヘルメットです。
日本では、頭蓋形状誘導ヘルメットとも呼ばれます。
ヘルメットによる頭の矯正は、日本ではまだ馴染みが薄いですが、欧米での認知度は高く、親よりも先に小児科で頭の歪みを指摘され、ヘルメット治療を勧められることもあるそうです。
日本で使われているリモルディングヘルメットは、AHSジャパンの「スターバンド」と東京女子医大の「アイメット」しか見つけられませんでした。※
東京までは通えないので、わが家の場合スターバンド一択でした。
ヘルメット治療は、購入して着けるだけ!
ではありません。
まずは病院を受診して検査を受けた後、頭の形をスキャンし、子供それぞれに合ったヘルメットと作り、装着します。
装着後も頭の成長に合わせて、数週間ごとにヘルメットを調整していきます。
※追記:国立成育医療センター(東京)でもリモルディングヘルメット治療をされていました。(使用するヘルメットは不明)
リモルディングヘルメット治療の費用
日本でヘルメット治療をするには、30万円後半~50万円ほどかかります。
なかなか高額ですよね><
なぜこれほど高額なのか?
それは、保険が適用されないことと、ヘルメットの製造がアメリカだったり、調整に高度な技術を必要とするからだと思われます。
スターバンド治療の費用
うちの子が使用するのは、米国オーソメリカ社製の「スターバンド」という商品です。
スターバンドとは?
スターバンドは、米国オーソメリカ社で製造されているリモルディングヘルメット(乳幼児の頭蓋骨の歪みを再形成するためのヘルメット)です。
オーソメリカ社は、リモルディングヘルメットの分野で世界トップシェア(35%)を誇るブランドで、2000年~2014年までの14年間で、全世界で20万人が利用した実績があります。
米国では、リモルディングヘルメットは医療装置として扱われています。
スターバンドは、米国FDA(日本の厚労省にあたる)がクラスⅡの医療用品と認めています。
スターバンド治療の流れ
スターバンドの治療費の前に、まずは治療の流れをざっと説明しますね!
まず、日本でスターバンドを輸入・販売しているAHSジャパンのHPから、提携の医療機関を予約します。
適応診断
予約日に医療機関を受診します。
AHSジャパンと提携の医療機関では、ヘルメット治療を希望するかしないかにかかわらず、頭の形のスキャニングを行い、頭の形の状態を教えてもらうことができます。
スキャンしたデータは米国に送られ、その子に合うようにヘルメットを製造されます。
病院の受診から手元に届くまで約2週間ほどかかり、ヘルメットは病院やフォローアップ施設で受け取り、その場で調整します。
その後は、2~4週間毎に赤ちゃんの頭に合わせてスターバンドを修正していきます。
スターバンドの値段
スターバンドの価格は、388,000円(税込)でした。(税抜きだと360,000円)
頭の大きさや状態に関わらず、価格は一律になっています。
価格の中には、フォローアップの通院時の調整費用も含まれているので、治療期間中に追加の費用がかかることはありません。
数ヶ月の治療中に使用するスターバンドは基本的に1つです。スポンジでできたヘルメットの内側を削って調整していきます。
ヘルメットがサイズアウトし、2個目を作ることを希望する場合は、2個目のヘルメット費用がかかります。
しかし、サイズアウトするということは、頭がそれだけ大きくなっており治療の成果がかなり出ているはずです。そのためサイズアウトのタイミングで、スターバンドを卒業するお子さんもいらっしゃるそうです。
スターバンド治療の費用
スターバンド治療ができる病院・フォローアップ施設は10数カ所しかありません。
そのため遠方に住んでいる場合は治療費だけではなく交通費も計算に入れておいた方が良いですね。
適応診断のための病院は最初の1回。
その後は、途中経過や調整などのフォローアップのための通院が数回あります。
初診にかかった費用
まず、適応診断とスキャニングのため福岡大学病院へ行きました。
費用はレントゲンや診察などで6,790円でした。※
できるだけかかりつけの小児科の紹介状を持っていきましょう。
※我が家の場合、紹介状なしで行ったため、5,400円が余分にかかっています。
交通費
初回の福岡大学病院までの交通費が、新幹線も使って約14,000円
フォローアップ施設である北九州の有薗製作所までの交通費は約10,000円。
6回通うと60,000円かかるので、交通費の合計は約7万円くらいですね。
スターバンドの治療費と合計すると、約46万円の予想です。
数ヶ月の治療に50万円弱!!!
ヘルメット治療は医療費控除の対象になる?
40~50万円かかる赤ちゃんのヘルメット治療ですが、医療費控除の対象になるのでしょうか?
医療費控除とは
医療費控除とは、 1年間に一定額の医療費を払った場合に、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。一般的には1年間の医療費が10万円を超えると、確定申告をすることで医療費控除により所得税や住民税が減額される可能性があります。
ざっくり言えば、家族で年間10万円※を超える医療費を払っていれば、医療費控除を申請することで、家計から支払う税金が少なくなります。
(※所得が200万未満の人は総所得金額等5%の金額)
スターバンドは医療費控除の対象になる?
スターバンドは医療費控除の対象になるのでしょうか?
結論から言えば、医療費控除を適用するのは難しいです。
スターバンドを米国から輸入・販売しているAHSジャパンでは、スターバンドは医療費控除には適用されないと説明しています。
アメリカではクラスⅡの医療装置と認定されているスターバンドも、日本では「雑品」とされ、医療装置として認められていないためだそうです。
スターバンド以外のリモルディングヘルメットについてはどうか?ということですが、私の調べた限りでは、医療費控除が適用できたという報告は見つけられませんでした。
と、思ってしまいます。
一方、美容整形や歯のホワイトニングなどは医療費控除の対象外です。
ただ重度の斜頭症(後頭部が片方だけ凹んでいる症状)は、子どもの生育に影響を与えると考える専門家もいます。
程度の問題もあるかと思いますが、将来的に頭の変形が健康に影響を及ぼすことが広く認知され証明されれば、リモルディングヘルメット治療が医療費控除の対象になるかもしれませんね。
【2018.1.25追記】
管轄の税務署でお話を伺ったところ、ヘルメット治療が医療費控除の対象になる場合もあることがわかりました。
詳しくは、こちらの記事にまとめています。
CHECK>>ヘルメット治療で医療費控除に適応できるかどうかの違いはこれでした!
まとめ
リモルディングヘルメット治療の治療費は高額で、医療費控除の適用も難しいです。
また一日のほとんどの時間ヘルメットを装着させるわけですから、親である私たちの根気と家族の理解も必要になります。
まだまだ日本では馴染みの薄いヘルメット治療ですが、治療できる期間はとても短いです。頭の歪みが気になるなら、早めに家族とも話し合い検討しましょう。
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