赤ちゃんのヘルメット治療って、危険性はないの?
失敗して後遺症とか大丈夫?
と、心配になりますよね。
息子は生後5ヶ月から半年間、ヘルメット治療をしました。
トータル的にはやってよかったと思いますが、マイナス面もやはりあります。
知らなくて後悔した…ということがないように、ヘルメット治療の危険性や副作用について私の失敗談も交えてお伝えします。
ヘルメット治療 危険性とか失敗はないの?
ヘルメット治療を始める前に、心配だったこと・友人から聞かれたことなどをまとめてみました。
赤ちゃんのレントゲン撮影は大丈夫?
ヘルメット治療を開始する前には、レントゲン撮影があります。
病気による頭の歪みでないことを確認するためですね。
(骨が早期に癒着してしまうような病気の場合、別な治療法になります)
「赤ちゃんの頭にレントゲンって大丈夫なの?」と、気になるかもしれませんが、レントゲンによる医療被爆の量はごくごくわずかです。
詳しい検査の流れや病院を受診した体験談はこちらの記事へどうぞ。
ヘルメット治療は痛くないの?
頭の形を矯正すると聞くと、圧力をかけて痛そうなイメージがありました。
たしかに、突出部はこれ以上出ないようにしますが、大きくしたい部分に空間を作り、そこを成長させていきます。
例えば、短頭の場合、後頭部に空間を作ってあげれば、どんな寝方をしてもそこに圧力はかかりません。
あとは、頭が大きくなれば、自然に丸い形ができていきます。
息子がヘルメット治療を始めたのは、5ヶ月の頃でした。
初装着のときは泣きましたが、その後は全く泣かず、大人しくヘルメットをしてくれました。夜泣きなどもほとんどなかったです。
特に機嫌が悪い日が続くなどはなかったので、それほど痛くはなかったんだと思います。
頭の形外来でも、子どもはすぐに慣れるので、装着のストレスは考えなくて良いと説明を受けました。
ただ、子どもによっては寝付きが悪くなるという子もいるそうなので、個人差はあるかもしれません。
寝ているときにずれたりしない?
私も心配していたのが、これですね。
就寝中に顔にずれてきたらどうしよう!と。
実際は、着けると全く動かないくらいフィットするので、寝てもゴロゴロしてもずれません。
発達に影響はないの?
私も治療前に色々調べましたが、ヘルメット治療は、頭の歪みを治すものなので、発達に良い影響はあっても悪い影響がある、という文献は見つかりませんでした。
息子の場合はというと、ヘルメット治療中に寝返り、ズリバイ、ハイハイ、つかまり立ちと順調にステップアップしていきました。
むしろ、ヘルメットで頭が守られているという安心感があり、のびのびと遊ばせることができたように思います。
ヘルメット治療の副作用について
ヘルメット治療中の副作用・トラブルはこちらでした。
肌トラブル
特に最初の数日は、汗がすごくて汗疹もできました。
10月なのに冷房をつけて室温を低くしたり、1~2時間ごとにヘルメットを取って汗を拭いたり、汗を吸い取る包帯をヘルメットに着けたり、試行錯誤でした。
息子の場合、秋スタートだったので、寒くなってくると肌トラブルも落ち着きました。
春夏スタートだと、もっと大変だったかもしれません。
装着時にまぶたが下がる
息子は、おでこにも歪みがあったので、ヘルメットが片方のおでこに当たってしまい、ヘルメットがまぶたを押し下げるという現象が起きました。
「顔が歪む?大丈夫?」と、心配になったのですぐ、AHSジャパンの方に相談。
担当者の方曰く、一時的なもので今後に影響はないでしょう、とのこと。
ただ、気になるのであれば、調整日より早くフォローアップ施設に行き、調整してもらってください、という内容の回答でした。
フォローアップ施設は遠方で、交通費も新幹線を使うので結構かかります。
見ていて痛々しかったのですが、今後に影響はないという言葉を信じて、2週間弱を過ごしました。
次のフォローアップの際に、まぶたが下がらない程度まで内側を削ってもらうことで解消しました。
でも、最初の調整のときに、きちんと私がチェックしておけばよかった…。
と、調整の大切さを通感じました。
メンテナンスに時間がとられる
ヘルメットは23時間着けっぱなしではありません。
気温や汗の量、肌の状態を見ながら、時々外す「ミニ休憩」を挟みながら行います。
ミニ休憩では、ヘルメットの内側をアルコールシートで拭く、ヘルメットと頭を乾かして、また装着。という感じです。
汗疹などができている場合は、汗疹ができやすい箇所にチューブ帯という包帯のようなものを巻いて、肌に直接当たらないようにします。
頭がヘルメットに慣れるまでの最初の数日は、1~2時間に1回くらいのペースで着脱をしていました。
これが結構忙しくて、1日があっという間でした。
こちらに手がかかるので、混合だった授乳をミルクにしたり、離乳食も時短のために週末作り置きをしたり、試行錯誤しました。
好奇の目、可愛そうな目で見られる?
ヘルメット治療は、まだまだ珍しいですよね。
街でも「なんだろう?」という好奇の目で見られたり、なんとなく「可哀想に」という目で見られているように感じました。
実際に、外で何度か話しかけれたことがあります。(100%年配のおばさまでした。笑)
興味津々で「それは何をするものなの?」という感じで聞かれるので、
「頭の形をかっこよくしているんですよ~」と、答えると、
「そうなの!今はすごいわね!」と、割と好意的に言われることが多かったです。
私は周囲の目が気になる方ですが、夫的には「全然可愛そうじゃないよ。こんなお金も手間もかけてもらって、息子は幸せ者だよ」とのこと。
なんてポジティブ!
私も夫を見習い、外でも堂々としていようと思いました。
ヘルメット治療の後遺症?
ヘルメット治療を卒業後、気づいたことがあります。
それは、おでこのシワです。
ヘルメットを被っている際、右おでこの突出していた部分に、圧力がかかっていました。
ヘルメットを外したときによく赤くなっていましたが、一定時間が経つと消えるなら問題ないと、説明も受けていました。
しかし、ヘルメット卒業後、その部分にシワができやすくなっていたのです。
視線を上に上げるときなどに、薄いシワが…!
これが後遺症というものなのでしょうか。
AHSの方に状況を相談すると…
・ヘルメットの影響かもしれないし、そうでないかもしれない
・心配な場合は、ヘルメット治療を始める際に受診した頭の形外来へ
・個人的にはあまり気にせず、長い目で見てはどうか
という内容の回答をいただきました。
再受診かぁ…
その病院は我が家から遠く、待ち時間もめちゃくちゃ長かったんですよね。
受診してもなにか治療ができるわけではないだろうということで、様子を見ることにしました。
治療終了後から3ヶ月経過した現在。
前髪が伸びできたこともあり、おでこのシワについてはしばらく忘れていました。
ただ、改めて注意してみると、3ヶ月経った今も仕草によってシワができてしまうようです。
これから頭の成長により薄くなるとよいのですが…
ただ、シワは一度できると、なくなることはないと聞きます。
おでこというよく目立つ位置ですし、私が治療中にもっと気にかけていれば…と、後悔しています。
ヘルメット治療で後悔しないために
ヘルメット治療で後悔しないために、私が学んだことはこちらです。
気になることは何でも聞く・相談する
ヘルメット治療のために遠方から通う人も多いと思います。
数週間に1度のフォローアップのとき以外で困ったことがあった場合、そのままにせずに何でも聞いた方がいいです。
私も何度かAHSジャパンの方にメールで質問や相談をしました。
状況がわかるように写真を添付したりして。
その日のうちに丁寧な返信をしてくださっていたので、安心できました。
また、フォローアップ時のときも気になる部分は、どんどん質問した方がいいと思います。
もうちょっと削ってほしいとか、この状態はどうなのか?とか。
私も、家に帰ってから、あれ聞けばよかった~と、思ったことがありました。
治療するかどうか迷ったら「頭の形外来」へ
ヘルメット治療は、保険も効かず費用は高額です。
周りの人でやっている人はいないでしょうし、小児科医でもヘルメット治療についてよく知らない人も多いようです。
私も小児科や周りの人から
「様子を見ましょう」
「大きくなれば自然と…」
などと、言われました。
でも、やっぱり気になり、頭の形を見てもらえる専門の外来へ行きました。
治療が必要かどうかは、素人では判断は難しいです。
また、治療する場合も治療できる期間が限られています。(生後3ヶ月~18ヶ月と言われています)
もし、気になるなら専門の「頭の形外来」へ行き、一度歪みの程度を見てもらうことをおすすめします。