妊娠中のトラブルで多いのが、鉄分不足による貧血です。
私も後期の妊婦健診で、貧血と言われてしまいました。
妊娠中に必要な鉄分の量はどのくらいなのでしょうか?
実際にはどの程度摂取できていて、足りない分はどのくらいあるのか?
また足りない分は食事で補えるのかについて考えてみました。
妊娠中の鉄分 必要量はどのくらい?
妊娠中は赤ちゃんの成長に伴い、循環する血液量が増えます。
その量は、妊娠前と比べて約1.5倍にも!
血液量を増えるのに体内の鉄が不足する状態を、鉄欠乏性貧血といいますが、普段と同じ食事では、鉄分が不足してしまうのは当たり前ですよね。
妊娠中は意識的に鉄分を多く摂取しなければいけません。
妊婦と鉄分 厚生労働省の一日推奨量は?
妊娠中に必要な鉄分はどのくらいなのでしょうか?
厚生労働省が発表している、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、こちらになります。
1日に必要な鉄(厚生労働省の推奨量) | ||
18~29歳女性 | 30~49歳女性 | |
妊娠前(月経あり) | 10.5mg | 10.5mg |
妊娠前(月経なし) | 6.0mg | 6.5mg |
妊娠初期 | 8.5mg | 9.0mg |
妊娠中期~後期 | 21.0mg | 21.5mg |
細かく解説していきますね。
まず、妊娠前の一日の鉄分摂取推奨量ですが、
月経ありの場合、
18~29歳 10.5mg
30~49歳 10.5mg
月経なし の場合、
18~29歳 6.0mg
30~49歳 6.5mg
と、なっています。
月経によって血液が消費されるので、月経がある場合は多めの鉄分が必要です。
次に、妊娠中に必要な鉄の付加量についてみていきます。
※付加量は、月経なしの数値に付加します。
妊娠中期・後期 +15.0g
妊娠初期は、月経がなくなるので、それほど多くの鉄分を必要としません。
鉄欠乏貧血になりやすいのは、妊娠中期から後期にかけてです。
妊娠前の1.5倍もの鉄分が必要になります。
つまり、妊娠中に必要な鉄分の摂取量は
18~29歳 | 30~49歳 | |
妊娠初期 | 8.5mg | 9.0mg |
妊娠中期~後期 | 21.0mg | 21.5mg |
と、なります。
鉄分の摂取量 女性の平均は?
普段の生活では、平均してどのくらいの鉄分を摂取できているのでしょうか。
国民栄養調査によると、日本人女性の鉄分の平均摂取量はこちらになります。
30~39歳の女性 6.3mg/日
平均6mg台という数字は、妊娠前の時点で推奨量に全く足りていないということ!
摂取できている鉄分が少ないので、妊娠中に鉄不足になってしまうのは当然といえば、当然…。
妊娠中の鉄分摂取量の上限は?
ちなみに妊娠中の鉄分摂取量の上限はあるかというと、こちらは非妊娠時と変わらず、40mg/日となっています。
妊婦の鉄分不足は食事で補える?
平均的な食生活をしていても、不足してしまう鉄分。
妊娠中期・後期に足りない分の15mgもの鉄分は食事で補えるのでしょうか?
食事で鉄分を摂取するときに覚えておきたいのが、鉄分の種類です。
ヘム鉄と非ヘム鉄は、体内での吸収率が違います。
「ヘム鉄」の吸収率は15~25%であり、「非ヘム鉄」は2~5%。
ヘム鉄は非ヘム鉄に比べて体に吸収されやすい特徴があります。
鉄分の多い食品
鉄分の多い食品を動物性食品と植物性食品、それぞれでまとめました。
まずは、動物性食品(ヘム鉄)です。
動物性食品(ヘム鉄) | 可食部重量(g) | 鉄含有量(mg) |
豚レバー | 30g | 3.9mg |
鶏レバー | 30g | 2.7mg |
牡蠣 | 75g | 1.4mg |
牛もも肉 | 70g | 1.9mg |
あさり | 30g | 1.1mg |
しじみ | 20g | 1.1mg |
次は、植物性食品(非ヘム鉄)です。
植物性食品(非ヘム鉄) | 可食部重量(g) | 鉄含有量(mg) |
大豆(乾燥) | 40g | 3.8mg |
小松菜(生) | 40g | 2.0mg |
切り干し大根 | 20g | 2.0mg |
ほうれん草(生) | 70g | 1.4mg |
高野豆腐 | 20g | 1.4mg |
納豆 | 40g | 1.3mg |
妊娠中の鉄分摂取のポイントと注意点
食品から鉄分を摂取する場合、効率よく吸収するためのポイントがあります。
また妊娠中に気をつけたい注意点はこちらです!
ビタミンAの過剰摂取に注意
レバーは鉄の含有量が多いですが、妊娠初期には控えたい食品です。
レバーに含まれるビタミンA(レチノール)を大量に摂取すると、胎児の先天性異常へのリスクが高まるとされています。
ビタミンCを一緒に摂取
植物性食品中の鉄(非ヘム鉄)はビタミンCを一緒に摂取することで吸収率がアップします。
ただしビタミンCは熱に弱いため、加熱調理の場合は短時間が◎
クエン酸を一緒に摂取
レモンなどの柑橘類や梅干しなどに多く含まれるクエン酸を一緒に摂取することで、鉄の吸収が促されます。
葉酸やビタミンB12も大事
赤血球が作られるときには、葉酸やビタミンB12などが必要になります。
葉酸は赤血球内のDNAを合成し、その働きをビタミンB12が助ける役割をします。
鉄の吸収を阻害する食べ物に注意
タンニン酸やリン酸塩などを大量に摂取すると、鉄分の吸収が阻害されます。
吸収率を高めるためには、食事中に濃いお茶などの飲用控えてカルシウムや食物繊維を必要以上に摂りすぎないようにしましょう。
妊娠後期に貧血と言われた私のとった対策はこれ!
軽度の貧血の場合は食事からだけで不足する鉄分を補うことができるかもしれません。
ただ、重度の鉄分不足の場合は、食事だけで補うことは難しく、病院から鉄剤を処方される場合もあります。
私の場合は軽度の貧血だったので、鉄剤は出してもらえませんでした。
先生からは、「ほうれん草とか食べてね~」と言われただけ。
しかもほうれん草って、それほど鉄分の含有量は多くないんですよね…。
非ヘム鉄だから吸収率も良くないし。
私は、妊娠前に飲んでいた鉄分サプリ「美めぐり習慣」を復活させました!
(担当の先生に確認したところOKとのことだったので)
「美めぐり習慣」は、1日5粒で吸収率の高いヘム鉄を10mgを補えます。
5粒といっても、粒が小さいしニオイがないので飲みやすいですよ♪
私は、昼食後と夕食後に分けて飲んでいます。
同じサプリを妊娠中も飲み続けていた友人は、妊娠中も貧血検査に引っかからなかったそうで。
私もずっと飲み続けていればよかったなぁと、ちょっと後悔^^;
ただ、鉄分不足は出産後の体調にも影響するので、妊娠後期でもしっかり鉄分を補充していきたいと思います。
私が飲んでいる鉄分サプリはこちらです☆↓