妊娠中は、アルコールの摂取は厳禁ですが、でも、うっかり甘酒を飲んでしまった!!という方もいるでしょう。
妊婦は甘酒も飲まないほうがよいのでしょうか?
今回は、妊娠中の甘酒について、原料である米麹・酒粕それぞれの場合や、胎児への影響についてお伝えします。
妊婦が甘酒を飲んでしまった!
甘酒は飲む点滴とも言われ、ここ数年、関心が高まっている飲み物の一つです。
妊娠中、甘酒を飲んでしまった後に、お酒じゃない?アルコールは大丈夫?と心配になりますよね。
妊婦さんは甘酒を飲まないほうがいいのでしょうか?
実は、甘酒の原料には2種類あります。
米麹と酒粕です。
それぞれの場合について説明しますね。
米麹の甘酒と妊婦
原料が米麹の甘酒はアルコール分を含みません。
そのため、米麹の甘酒なら妊娠中でも飲んでOK!
甘酒は栄養価が高く、お腹の調子を整えて妊娠中の便秘解消にも役立つ言われています。また、妊娠中は疲れやすい人も、甘酒を飲むことで元気になることも。(個人差があります)
ただし、健康によいからと言って、飲み過ぎてはいけません。
甘い甘酒を飲みすぎると、カロリーオーバー、糖質オーバーになってしまうことも…。
妊娠中の体重コントロールは大事です。
1日に飲む量はコップ1杯など、適量を守って甘酒を楽しみましょう!
酒粕の甘酒と妊婦
では、酒粕が原料の甘酒はどうでしょうか?
酒粕には、アルコール分が含まれるため、酒粕でできた甘酒については、妊娠中は飲まないほうが無難です。
市販の甘酒には、米麹のみで作られているものや、米麹+酒麹が原料のものがあります。
例えば、市販の甘酒で有名なこちらはどうでしょうか?
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商品説明欄には注意書きとして
この製品は酒粕が入っていますので、運転時などや、お子様、お酒に弱い方、妊娠・授乳期の方はご注意ください。(酒粕使用 アルコール分1%未満)
と、記載があります。
また、他の酒粕を使った甘酒にも「アルコール度数:1%未満」と書かれています。
ノンアルコールの甘酒に注意
アルコール1%未満の甘酒は、「ノンアルコール」と表記できます。
1%未満ということは、0.9%でもノンアルコールとなってしまうのです。
ノンアルコールだからといって、ガブガブ飲むと、しっかりアルコールを摂取してしまうことになりまふ。
原料が酒粕の甘酒は、アルコールを含むため、妊娠中の飲酒は控えましょう。
手作りの甘酒の場合は?
酒粕を使った手作りの甘酒の場合も、妊娠中は飲まないほうが良いのでしょうか?
市販の酒粕には5~8%のアルコールを含んでいるとされています。
酒粕で甘酒を作った場合、レシピにもよりますが、出来上がった甘酒には1%前後のアルコールが含まれることになります。
ただ、アルコールは78℃以上の加熱で蒸発します。
しっかり沸騰させて作った甘酒であれば、アルコールはほとんど残っていないと考えられます。
米麹で作る甘酒なら妊娠中も安心して飲むことができます。
妊娠中の甘酒による胎児への影響は?
妊婦が摂取したアルコールは、胎盤を通して胎児に届きます。
赤ちゃんは消化器官の機能が未発達なので、自分でアルコールを分解することができません。
胎児の体内にアルコールが残った状態が続くと「胎児性アルコール症候群」という症状を引き起こしてしまうおそれがあります。
市販の1杯程度の甘酒で、赤ちゃんへ影響が出るか?というと、可能性としてはかなり低いと考えられますが、飲まなければそのリスクはゼロです。
甘酒だけに限りませんが、「少量の飲酒なら大丈夫」ではなく、赤ちゃんへの影響を考えて飲酒はやめましょう。
まとめ
甘酒には2種類あり、米麹から作られた甘酒は、妊娠中に安心して飲むことができます。
一方で、酒粕から作られた甘酒には少量のアルコールを含みます。(市販のものでは1%未満)
アルコール度数が1%未満でも、妊娠中に飲むのは、おすすめできません。
もう飲んでしまった場合は、仕方がないので、今後気をつけるようにしましょう。
アルコールは、料理に使うときも摂取してしまうことがあります。
お酒やみりんなどの調味料は、沸騰させて必ずアルコールを飛ばすようにしましょう。
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